グローバルナビゲーションへ

本文へ

ローカルナビゲーションへ

フッターへ



トップページ > 脳腫瘍

脳腫瘍






脳腫瘍とは


脳腫瘍は年間発生率が10万人あたり20人程度といわれており、日本全体では年間2万人程度発生していると推測されています。
脳や脳を包む膜から生じた原発性脳腫瘍と、体の他の部位のがんが転移してきた転移性脳腫瘍に分けられます。原発性脳腫瘍は、神経細胞から発生する腫瘍(脳実質内腫瘍)と、脳を包む膜や脳神経、下垂体などから発生する腫瘍(脳実質外腫瘍)に大きく分けられます。それぞれの分類の代表的な腫瘍は以下のとおりです。このほかに現在は約150種類の脳腫瘍の名称があります。



脳実質内腫瘍

  • 神経膠腫
  • 悪性リンパ腫


脳実質外腫瘍

  • 髄膜腫
  • 神経鞘腫
  • 下垂体線種


転移性脳腫瘍

  • 肺がん
  • 乳がん
  • 大腸がん





脳腫瘍の症状


頭痛、麻痺、失語、意識障害、けいれん発作など腫瘍が発生する部位に応じさまざまな症状が出現します。良性腫瘍は症状がゆっくり進行することもありますが、悪性脳腫瘍では通常症状が急速に進行します。ときには脳内出血を合併することもあります。





検査・診断


神経学的な診察にて脳疾患が疑われる場合はCTやMRIを撮影します。必要に応じて造影剤を使用し精密検査を行います。造影剤を使用すると腫瘍の広がりや悪性度を推測することができます。
転移性脳腫瘍が疑われる場合は血液検査で腫瘍マーカーを測定したり、全身の核医学検査(ガリウムシンチグラフィー)を行い全身を検査します。
これらの画像検査により腫瘍の種類や悪性度を推測することができますが、確定診断には原則的に手術が必要になります。手術を安全に行うために脳血管撮影を行い、腫瘍と脳血管との位置関係を把握することも重要です。
CTやMRI、脳血管撮影で得た画像はコンピュータ上で融合することでより詳細な画像を作成することができ、手術の計画を立てるのに非常に役立ちます。





手術について


腫瘍の種類によっては外科的手術だけでなく放射線治療や化学療法が必要になります。したがって手術により腫瘍組織を摘出し、病理診断にて腫瘍組織の確定診断を行うことが必要です。手術の原則は、可能な限り腫瘍を摘出することですが、状況に応じて部分摘出や生検にとどめることもあります。
手術を安全に行うために、運動機能や感覚機能を術中脳はでモニタリングしながら手術を行います。手術部位によっては視機能や聴覚のモニタリングも行います。


以上、ここまで記したことはどのタイプの脳腫瘍にも概ね共通していることです。ここからは当院でも診療経験のある代表的な脳腫瘍に関して特徴や治療法を示します。