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外減圧術(減圧開頭術)



頭蓋骨は脳の周りを覆っている硬くて厚い骨で、脳を外からの衝撃から守るための作用があります(顔面も形作っています)。この頭蓋骨の中に脳がありますが、容積は限られています。頭蓋内出血や脳腫瘍が起きた場合は、頭蓋骨は変形しないため、脳が圧迫されたり脳の圧力が強くなったりします。このため、出血を除去したり脳腫瘍を除去する手術を行います。ただ、ダメージを負った脳自体も、むくみます。手術で出血や腫瘍を除去したのにも関わらず、正常な脳を圧迫したり脳の圧力が高くなったりして、症状が良くならない、あるいは手術に伴う影響で更にむくみが進むことがあります。脳のむくみが引くまでに下側に向ってむくんでしまうと、「脳幹」を圧迫して死に至ることもあります。そこで、手術の際に外した頭蓋骨を戻さず、あえて外したままにします。そうすることで、外した頭蓋骨から外側に向ってむくむことで、下側へむくまないようにするという方法です。
この状態で治療を続けます。この間は頭皮や筋肉の下にすぐ「脳」がある状態であり、治療のためとはいえ、注意が必要です。骨を外した部位に圧がかからないようにしなければなりません。そして脳のむくみが引くのを待ちます(大体2週間から1か月くらいが必要です)。外からの観察、あるいはCTなどの検査で脳のむくみが取れたと判断したら、再度頭蓋骨を形作る手術(頭蓋形成術)を行います。手術の時に外した自分の骨を使ったり、CT画像から作られた(カスタムメイド)人工骨を使ったりして、頭蓋形成術を行います。


外減圧術後(骨を一部切除)

頭蓋形成術後(骨を戻した後)